この記事でわかること

  • 費用の内訳と適正水準の要点と実務対応
  • コスト削減の即効策5選の要点と実務対応

はじめに:売上を増やす前にコストを見直す

訪問看護ステーションの費用構造は、人件費が70〜80%を占めます。残りの20〜30%が家賃、車両費、通信費、消耗品等。利益率の改善には、人件費の「適正化」と固定費の「最小化」の両面からアプローチが必要です。


費用の内訳と適正水準

費用の内訳と適正水準について、実務で押さえるべきポイントを解説します。

費目売上比率(目安)月額(売上300万円の場合)
人件費70〜75%210〜225万円
事務所家賃3〜5%9〜15万円
車両費3〜5%9〜15万円
通信・ICT1〜2%3〜6万円
消耗品・材料1〜2%3〜6万円
保険料1〜2%3〜6万円
その他2〜3%6〜9万円

コスト削減の即効策5選

コスト削減の即効策5選について、実務で押さえるべきポイントを解説します。

1. オンコール手当の構造見直し

従来の「全スタッフ均等に高い手当」から、D to P with Nの導入で看護師の負担を軽減し、手当水準を適正化する方法。

BeforeAfter
オンコール手当 平日3,000円×22日+休日5,000円×8日 = 106,000円/月D to P with N導入で実質負担減。手当を平日2,000円×22日+休日3,000円×8日 = 68,000円/月
差額:月38,000円、年間456,000円の削減

重要:手当の減額は負担軽減とセットで行うこと。負担はそのままで手当だけ下げると離職に直結。

2. 車両費の見直し

  • リース→自転車・電動アシスト自転車の活用(都市部)
  • 社用車のダウンサイジング(軽自動車への切替)
  • ガソリンカードの一元管理、ルート最適化で走行距離削減

3. 事務所の最適化

  • 自宅併設型(サテライトの場合)
  • コワーキングスペースの活用(直行直帰体制との組み合わせ)
  • 事務スペースの最小化(電子カルテ導入で書類棚不要)

4. ICT投資で業務効率化

  • 電子カルテ導入で記録時間を30%削減 → 残業代削減
  • クラウド型スケジュール管理で移動時間削減
  • D to P with N用のタブレット導入は費用対効果◎(月6,000円で離職1名防止なら年100万円の節約)

5. 採用コストの構造改革

  • 紹介会社依存(1名80〜120万円)→自社チャネル+リファラル採用(10〜30万円)
  • D to P with N導入による採用力向上で、応募者の自然増を狙う

まとめ

コスト削減の本質は「無駄を削る」ことではなく「投資対効果の最適化」。D to P with Nへの月数万円の投資が、離職防止で年間100万円以上のコスト削減につながるなど、守りのコスト削減と攻めの投資を組み合わせることが重要です。